白内障とは
目の中にあるレンズ状組織(水晶体)が濁ってくる現象が「白内障」です。
カメラのレンズにあたる「水晶体」が濁るため、その後ろの網膜(カメラのフィルムにあたる部分)にまで光が十分届きません。
そのためにかすんだり、ぼやけたりするのです。
白内障
目の中にあるレンズ状組織(水晶体)が濁ってくる現象が「白内障」です。
カメラのレンズにあたる「水晶体」が濁るため、その後ろの網膜(カメラのフィルムにあたる部分)にまで光が十分届きません。
そのためにかすんだり、ぼやけたりするのです。
多くは老化現象であり病気ではありません。
50歳を超えると多かれ少なかれ誰でも白内障があります。
しかし糖尿病やアトピー性皮膚炎、ステロイドという薬を使っている場合には、若いうちに白内障が始まることがあります。
進行した白内障の治療は手術が基本です。点眼薬で白内障の進行を抑えることはできますが、視力を元に戻すことはできません。
適応の条件は矯正視力(メガネやレンズを使った時の視力)が大体0.6以下に下がった場合です。
しかし、矯正視力が1.0でも明るいところでかすみが強い場合には手術の適応になります。
白内障手術では人工の単焦点眼内レンズを移植します。移植した眼内レンズは一生使えます。
眼内レンズの欠点は自在なピント合わせができないことです。
これは医師と相談し、各自の生活スタイル、好み、あるいは目の状態に従って選択します。
現在は遠くと近くの2箇所にピントを合わせることのできる「多焦点眼内レンズ」がありますが、この多焦点レンズには長所も短所もあります。
白内障手術は濁った水晶体を超音波を使って取り去り、残った水晶体の袋の中に眼内レンズを移植します。
手術時間は15分くらいです。麻酔は点眼か軽い注射だけです。
眼球の奥にある網膜に病気があったり、緑内障があったりした場合、視力が期待ほど出ないことがあります。
手術の後は色がくっきり、はっきり見えます。
絵を描いたり色を扱う仕事をしている人には違和感を感じることもあります。
夜間、光が尾をひいてみえることもあります。100%防止することはできません。
手術は数ヶ月~数年たつと眼内レンズの後ろの組織が再び濁って視力が落ちることがあります。
外来でレーザー処置(YAGレーザー)をすればまた見えるようになります。
多焦点眼内レンズには色々ありますが、手術で多焦点レンズを移植しても、若い頃と同じような遠近の見え方に戻るわけではありません。
仕事や趣味、日常の生活環境等を担当医に伝え、希望に近いタイプの眼内レンズを選択して下さい。
※当院では多焦点眼内レンズの手術を行っておりません
左右にスクロールしてご確認ください
単焦点眼内レンズ (従来の眼内レンズ) |
多焦点眼内レンズ | 遠近両用メガネ | ||
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費用 | 健康保険 | 自費 (先進医療特約の適用あり) |
自費 | 費用 |
ピント | 1ヵ所 | 2ヵ所 (遠近・遠中) |
累進 (一定の範囲はどこでもピントが合う) |
ピント |
長所 |
・健康保険適用 ・ピントの合うところは見える ・実績がある |
・同軸で遠近が見える(視線を上下に動かさなくても遠近が見える) |
・使いやすく、よく見える ・合わないときには変更が簡単 |
長所 |
短所 | ・1ヵ所とその前後にしかピントが合わない(遠方・近方どちらかを見るために眼鏡が必要) |
・健康保険適用外 ・コントラストが低い ・夜間、光がにじんで見える(ハロ) |
・遠近を見るには視線を上下に動かす必要がある ・顔の外に装用する |
短所 |